BM-9 CO2GBB

CO2ガスガンの未来のこと

 ハイパー道楽さんのサイトに以下のような記事が掲載された。

CO2ガスガンの可能性

 2020年1月に公開された「CO2ガスガン、CO2パワーソースの現状」という記事の続編となる。

 以下は上記の記事を読んでの感想である。

 これを読むと「業界をあげてCO2を推進して欲しい」というユーザーの気持ちはメーカーも同じだということが読み取れる。
 安全性などの品質面で問題がある以上、メーカーも積極的にリスクは取れないということなのだろう。

 しかし、それらの問題を解決できるのは当のメーカーしかないわけで、奇妙な循環理論に陥っているように思う。

 おそらくだが、CO2ガスガンの普及のためには法律面で当局との交渉が避けられないはずで、その法律の解釈や議論のできる人がいない(または非常に少ない)、あるいは手間がかかりすぎるのではないだろうか。

 人材が足らず、コストに見合った利益が出ないのだとすれば、わざわざ会社としてリスクを取りに行くこともない。
 その結果、CO2の新製品が出ることはなく、CO2の技術開発も進まず、安全性の問題も解決しない……

 事実、2014年7月に発売されたマルシン工業のFN Five-seveN以来、日本のメーカーからCO2の新製品は出ていない。

 これはエアガン業界に限らず、日本の中小企業に特徴的な構造的問題でもある気がする。

 日本がそんな状態なのだから海外メーカーの躍進も当然の結果であろう。海外メーカーは初めから世界規模でビジネス展開をしており、銃に関する法規制が異なるという面もある。
 国内メーカーは国内向けに製品を作るがゆえにガラパゴスにならざるを得ないという状況があるだろう。

 「ならば日本のメーカーも世界に向けて販路を広げればいじゃないか」という声も出るだろうが、国内メーカーは全て中小企業の規模しかない。事業を拡大する体力がないのだろう。世界的に名前の知られる東京マルイでさえ、従業員数は130名である(2012年7月現在)。
 東京マルイの純正パーツがいまだに郵便でのやり取りでないと購入できないところから見ても、企業の体力が透けて見える。

 「ならばメーカーが協同してひとつの団体を作って国際競争力を高めよう」という声もあるだろうが、現状でさえASGK、STGA、JASGの3団体に分かれている時点でそれも困難であろう。業界全体が「一枚岩」となるのは「天下統一」と同じくらい難事業だ。

 しかし、日本の事情はおかまいなしに海外製品の流入は止まらないだろうし、代替フロンの削減も止まらない。

「海外製品であっても『お墨付き』があればいいじゃないか」
「日本で作りにくいCO2ガスガンは海外メーカーに作ってもらおう」

 という考え方もあるだろう。確かにユーザーとしてはそれでもいいのだろうが、それはCO2ガスガンのシェアが海外製品に奪われるということを意味する。
 ただでさえ国内メーカーでは作れない魅力的なモデルを数多く出してきているのだ。国内メーカーの地盤沈下に拍車をかけるようなことを言っていいものか、という迷いはある。

 代替フロンの削減についてはCO2の是非とは問題の角度が異なると考えている。

 代替フロンの次のパワーソースとして、必ずしもCO2を選ぶ必要はないからだ。性能の良いノンフロンガスが出てくれば何の問題もない。

 しかしそのノンフロンガスというのも、現状では東京マルイのノンフロン・ガンパワーしかないのだ。他のメーカーから新しいガスが出てくる気配はない。
 このままでは代替フロンは自然とマルイのノンフロンガスへと移行していくだろう。CO2を受け入れないという人はそれ以外に選択肢がないからだ。

 こうしたことを踏まえると、国内メーカーによるCO2ガスガンの現状は明確に定まることなく、なし崩し的に決まっていくしかないことになる。
 おそらく来年もどこかで似たような議論をしているに違いない。

 状況が変わることはあっても、それはおそらく「海外製品の高品質化」によるものだろう。技術的な改善がなされ、性能も安全性も申し分なく、全ての問題が解決されたCO2ガスガンが現れる可能性は日に日に高まっている。

 SIG AIRがM17をCO2で出すというニュース(こちら)は記憶に新しいが、ついに実銃メーカーまでがCO2を作り出す世の中になっているのだ。M17の性能がどうなのかは分からないが、このモデルが「理想のCO2ガスガン」への道を切り開く可能性もある。あるいは別の海外メーカーがそれを成し遂げるかもしれない。

 CO2ガスガンを使いたいというユーザーは「できれば安心の国産がいい」と思っている。「東京マルイがCO2を出せば解禁されるのに」という声の裏にあるのはそういう思考だ。
 「大手から出れば安心・安全だ」というのは安直な思考だが、多くのユーザーの認識はその程度であり、逆に言えばそう考えるしかない。なぜならユーザーに難しい企業の事情や技術的な問題を勘案しろというのも無理な話だからだ。

 そんなユーザーの前に出来の良いCO2ガスガンが現れたら、たとえそれが海外製であっても(少し不安を抱きつつ)喜んで手に取るだろう。
 私もまさにそうしてBM-9 CO2GBBを購入した。

 次々と海外製品が現れ、それらに押されるような形で業界団体が「お墨付き」を与えていき、少しづつ解禁されつつも、決してメジャーになることはない……

 それが日本のCO2ガスガンの未来である。




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